RSSフィードの新しい活用法
WordpressにはPostmashというプラグインがあって、これを利用すると記事をデフォルトの更新日順ではない自由な順序に並べられます。これをWordpressのメインクエリに対して使うと、RSSの順序も変わってしまいます。これを避けるためにはサブクエリに対してPostmashで作った順序を適用すればいいんですが、ここで注目したいのはそこではなく、RSSフィードが更新日順以外の順序で並べ替えられるということです。
RSSの使い途とはこれまで新着情報の配信とされてきました。しかし、別の活用法もあるんじゃないかと思うのです。
RSSフィードの特徴
RSSフィードとそれが元になってるホームページを比べると、RSSフィードにはホームページにあるデザインの情報がなく、コンテンツととその構造情報だけで構成されているという違いがあります。これはHTMLとCSS付きのHTMLの違いについて言われていることですが、HTML文書とRSSフィードを比べると、RSSフィードは構造情報がHTMLより厳密で、確実に本文やタイトルといった情報を機械的に取得できるという違いがあります。なのであるCSSをあらゆるHTML文書に適用するということはできませんが、RSSリーダーのデザイン情報をあらゆるRSSフィードに適用するということはできます。
つまり(全文配信の)RSSフィードは自由なデザインで見ることができる構造付き文書だということができます。
RSSフィードの利用法
ということは、ホームページの内容を全てRSSフィードで配信すれば、クライアントの環境に依存せずにホームページの内容を公開することが出来るということになります。
例えばPC向けの小説のホームページがあったとします。その作者はものぐさでスマートホン向けのページを作りたがらなかったとします。その場合、その作者が小説をRSSフィードで全文配信すれば、スマートホンの人もRSSリーダを利用して読めることになります。RSSフィードの作成はスマートホン向けのページの作成よりはるかに楽なため、ものぐさな作者でも行うと考えられます。RSSを活用することによって、より多くの人に小説を読んでもらえるようになったわけです。
また、小説のホームページがRSSで全文配信していれば、クライアント側でそれを元に印刷に適した形式に変換することができます。例えばRSSを元にTeXにするなどです。自動変換ツールがあれば、楽に印刷に適した形にすることができるでしょう。そうすれば、オフラインで読むという選択肢が増え、さらにその小説は読まれることになるでしょう。
もちろん、電子書籍リーダーに適した形に変換しても同じようにうまくいくでしょう。
このように、RSSフィードでホームページの内容を全文配信すれば、さまざまな環境で読まれるようにすることができるのです。
これからのホームページのあり方
思うに、HTML+CSSでのホームページ作成は限界が来ていると思うのです。PCだけでも片手の指で数えられないぐらいの主流ブラウザがありますし、タブレットやスマートホンなど利用者の閲覧環境は多様化するばかりです。その全てにHTML+CSSで対応するのはもうこりごりだ作成者の負担が大きく、コストパフォーマンスが悪すぎます。
そもそもホームページがRSSフィードしか配信しないのが当たり前になれば、作り手は情報を流すことに専念できますし、受け手も様々な環境で情報を受け取ることができます。
もしかしたら企業などはホームページのデザインを使ったイメージ戦略ができなくなることを嘆くかもしれませんが、そもそもホームページの役割は情報を伝えることにあるのですから、そのような戦場は最初からなかったものだと考えるべきです。
ネットにRSSフィードしか流れないという状態は、昔のパソコン通信やネットニュースの時代と似ています。もうしかしたら、今のホームページ全盛の時代は過渡期にすぎず、長い目で見ればデザイン情報というのは本来ネットで流すものではないというのが当たり前なのかもしれません。
定義リストの定義の省略について
定義リストを使ってリンク集を作っていたんですが、その際にあるリンクに関しては説明を付けず、あるリンクに関しては説明を付けたいと思うことがありました。例えばAmazonのリンクなんかは誰でも知っているから説明をつける必要がないからです。
というわけで、次のようなHTMLを書いたわけです。
<dl> <dt><a href="http://www.amazon.co.jp/">Amazon</a></dt> <dt><a href="http://webu.hateblo.jp/">ウェ部</a></dt> <dd>ステキなブログです。</dd> </dl>
これは次のように表示されます。
一見問題がないようですが、実はこれ、少なくともHTML5においては間違った用法です。どこが間違っているかわかるでしょうか?
これが間違ってることに気づいたのは、定義リストの定義部分を、用語部分の横に表示させようしたときです。つまり、次のようなスタイルシートを書きました(参考:CSSデザインカタログ | list | dt と dd を横並びにした定義リスト)。
dt { clear: left; float: left; }
これを適用すると、上記のHTMLは次のように表示されます。
Amazonがステキなブログということになってしまいました。
なぜこのようなことが起きるかというと、HTML5の定義リストでは複数の定義に対して一つの説明を与えることが可能で、上記のHTMLはAmazonとウェ部に「ステキなブログです。」という説明を与えていると解釈されるからです(参考:<dl>-HTML5タグリファレンス)。
<dl>-HTML5タグリファレンスではそれを利用した例として次のものを示しています。
<dl> <dt lang="ja"><dfn>色</dfn></dt> <dt lang="en-US"><dfn>color</dfn></dt> <dt lang="en-GB"><dfn>colour</dfn></dt> <dd>可視光線の波長の長短によって人が視覚で感じ分けられる色覚・色刺激のこと。</dd> </dl>
これが次のように表示されます。
- 色
- color
- colour
- 可視光線の波長の長短によって人が視覚で感じ分けられる色覚・色刺激のこと。
つまり、定義リストの定義を省略を記事の最初に示したHTMLでやろうとすると意図とは違う解釈をされてしまうために、その目的に記事の最初のHTMLは使えないということになります。
というわけで、定義の省略をしたかったら、次のように空の定義を入れるればよさそうです。
<dl> <dt><a href="http://www.amazon.co.jp/">Amazon</a></dt> <dd></dd> <dt><a href="http://webu.hateblo.jp/">ウェ部</a></dt> <dd>ステキなブログです。</dd> </dl>
これは次のように表示されます。
問題はなさそうですし、気を利かせてくれてるのか空の定義部分に余計な空白が入っていません。しかし、これに上記のスタイルシートを適用させると、次のようになります。
どうやら空の定義は完全に無視されているようです。
しょうがないので空のdtタグの中に (スペースの実体参照)を入れてみます。
一応意図した通りに表示されましたが、あまりスマートな解決法とは思えません。
なんとかならないものでしょうか。
RSSフィードとの利用と法律について
RSSフィードに著作権はあるのか? - ウェ部では選び方に創作性(「独創性」と書いてましたが「創作性」というのが通例のようです)があるなら、URLのリストにも著作権があるという話をしました。
きそこから、2chまとめブログなどのスレッドの選択にも創作性があるのだから、2chまとめブログの記事のURLリストにも著作権があると主張しました。
ですが、考えてみればそれはおかしいはずです。もしそれが正しいのなら、二つのブログでまとめるスレッドが完全に同じだった場合に、そのうち一つは著作権違反をしていることになります。まとめブログでなくても、二つのサイトで紹介するURLがかぶった場合、その一方は著作権違反をしていることになってしまいます。
そのような事態になったら、誰もまとめブログやホームページの紹介をしなくなってしまうでしょう。私の考え方でおかしかったのは、少数のURLのリストに対して「創作性」を認めていることだったと言えます。少数のURLのリストは誰でも思いつきうるものなのだから、そこに創作性を認めるべきではないということです。
これはTwitterのつぶやきにも著作権があるかという問題と本質的に同じ問題です。Twitterのつぶやきも誰でも思いつきうるような短い文章だから、著作権は存在しないという意見があります。しかし、俳句や詩などの場合は明らかに短い文章でも著作権があり、同様に短い文章でも著作権が発生しうるという意見もあります。
この問題についてはSasayama’s Weblog » ツイッターのコピーは著作権に抵触するのか?でまとめられています。そこでは結局Twitterの文章に著作権が認められるかは今後の裁判の結果次第とされているので、Twitterのつぶやきにに著作権があるかどうかと言う問題は、未だ結論がでていない問題だということができるでしょう。
URLのリストに著作権があるかという問題も、検索エンジンのデータや、ほんの2、3のURLの紹介と言った場合は著作権の有無が明らかですが、著作権の有無の線引きをどこでするかという問題は、裁判の結果次第の問題だといえます。
具体的な判例としては「読売オンライン記事見出し事件」(参考ページ)があります。これは読売オンラインの見出しの記事を無断で転載していた会社が読売新聞に訴えられたものです。
この事件の裁判では見出しに著作権が認められるかと言うことが争点になっていて、見出しのURLのリストに著作権があるかということは、そもそも問題になっていません。ですが見出しのURLのリストは読売新聞の取材や事件の重要性の判断などの結果生まれたものであって、そこに創作性があると考えてもいいように思えます。それがまったく問題になっていないということは、この程度の事実の取捨選択の産物には著作権は到底認められないということだと考えられます。
ということで2chまとめブログのフィードのURLリストは、少なくとも新聞社の取材ほどには創作性は存在しないでしょうから、そこに創作性は認められず、従ってそれを元にしたアンテナサイトなどにも著作権侵害は認められないということになります。
ですが読売オンライン記事見出し事件においては読売オンラインが勝訴しています。これは被告の転載行為は著作権侵害ではないが、読売オンラインの提供した情報は法的保護の対象になるものであり、それを侵害した被告は不法行為をしたことになるという理由によるものです。
何で読売新聞の見出しが法的保護の対象になるかというと、簡単に言えば新聞の見出しもそれ相応の手間をかけたものであり、一般に価値のあるものとされてるからとのことです。そしてまた簡単に言うと被告はそれにタダ乗りして儲けてるからダメだということとのことです。
何を基準にタダ乗りか、法的保護の対象かを判断するかが知りたい所ですが、これはケースバイケースとのことのようです。判例の中の次の文章がそれを表しています。
不法行為(民法709条)が成立するためには,必ずしも著作権など法律に定められた厳密な意味での権利が侵害された場合に限らず,法的保護に値する利益が違法に侵害がされた場合であれば不法行為が成立するものと解すべきである
これに基づき、被告の行為は不法行為だとされています。どうも「法律に定められた厳密な意味での権利が侵害された場合」でないのに「違法」である場合があるようです。法律のことはよく知らないんですがこんなアバウトでいいんですかね・・・
それはそれとして、結局転載が法律的にどの程度認められるかというと、裁判所にケースバイケースで「不法行為」と認められるかにかかってるということになります。裁判所の判断は基本的に常識や社会通念に従うでしょうから、結局普通にタダ乗りだと思われるような転載行為は法律的にアウトということになります。
というわけで2chのアンテナサイトに法律的な問題があるかというと、僕の印象ではそれほどタダ乗りという気はしないので、まあ大丈夫なんじゃないかというのが僕の意見です。
そして普通にタダ乗りと思われるようなことがアウトということは、法律の抜け穴を利用してタダ乗りしようというような試みは原則的に不可能だということになります。
何で私がこんなことを熱心に調べてるかというと、タダ乗りして楽にいいページを作る道はないかと考えてるからだったんですが、どうも甘い考えだったようですね。
WordPressにおけるタグとカテゴリの付け方
WordPressで記事を投稿しようとするとき、いつもタグの欄を見ると手が止まってしまいます。タグは記事のキーワードを入れるということはわかっているんですが、SEOやユーザーの利便性を考えた場合にどんなタグを付けたらいいのかとなると、あまり自分の中に明確な基準がないんですね。また、カテゴリとの区別をどうするかも迷ってしまいます。
そこでWordpressのカテゴリとタグの付け方について考えたいと思います。
カテゴリ・タグとは何か?
タグとは、基本的にはその記事が何であるか、何についてのものであるかを示したものです。例えば「iPod」「WordPress」というタグはその記事が何に着いてのものかを表していますし、「雑談」というタグはその記事が何であるかを表しています。そしてタグの主な役割は利用者が記事を探しやすくすることにあります。
カテゴリもその記事が何であるか、何についてのものであるかを表していると言えます。ですがタグとの違いは、カテゴリは必ずしも利用者を目的のセクションに素早く案内することはできないということです。例えばHTMLの入門書で、あるタグの解説を知りたければ、目次より索引を見た方が早いでしょう。ではカテゴリはいらないかというとそうではなくて、カテゴリの役割はサイト全体の見取り図を示すことにあります。カテゴリの役割は記事の説明のためのものというよりは、サイト全体の説明のためのものなのです。
カテゴリは必要か?
カテゴリの役目がサイト全体の見取り図を示すことならば、その必要がなければカテゴリはいらないということでしょうか? 例えば様々な内容をとりとめもなく書いていくようなブログにおいてはサイト全体の見取り図はあまり有益ではありません。このような場合、カテゴリは必要ないのでしょうか?
私は必要ないと思います。これに対する反論は、カテゴリがタグの小分類に対して大分類の役割を果たしているのだから必要だというものがあるでしょう。
ですがこの考えはタグとカテゴリの役割の違いを誤解していると思います。タグは記事の説明で、カテゴリはサイトの説明です。それが大分類であろうと小分類であろうと、それが記事の説明であれば、タグを利用するべきです。
仮にカテゴリを大分類、タグを小分類という風にタグとカテゴリを設定したとします。そうすると、タグから内容を探そうとしたときに、大分類のページ一覧にたどり着けないということが起き得ます。
例えば、あなたの個人ホームページに「ガジェットレビュー」のカテゴリがあり、「ガジェットレビュー」のタグは無かったとしましょう。私はあなたのガジェットレビューの記事を読んで他のガジェットレビューも読みたいと思い、タグクラウドを眺めたとします。しかしそこに「ガジェットレビュー」のタグがなければ、私はガッカリしてあなたのホームページを去ってしまうでしょう。
もちろんカテゴリの「ガジェットレビュー」も用意してあれば私は目的を達することができるわけですが、「目的の記事を探す」という一つの目的ためのリストがカテゴリとタグの2カ所二に分かれているのはスマートではないし、利用者の利便性も低くなります。
また、タグクラウドに「ガジェットレビュー」が表示されていないのは、あなたのホームページにおけるガジェットレビューの重要度を示せていないという点で、不適切です。
ということで、カテゴリを大分類、タグを小分類とするのはやはり不適切だということになります。
なのでやはりサイト全体の見取り図を示すという目的が無ければ、カテゴリは必要ないということになります。
もし大分類、小分類ということをしたければ、大分類のタグと小分類のタグを用意すればいいでしょう。
例えば普通はサイドバーにカテゴリのリストを設置してますが、その代わりに大分類のタグのリストを設置すればいいわけです。
階層構造について
WordPressにはカテゴリには階層構造がつけられ、タグにはつけられません。また、カテゴリとタグの違いの一つを前者が階層構造を持つことだと言う人もいます。
ですが、WordPressの機能は別として、タグが階層構造を持てないなんてことはありません。
例えば、「ガジェットレビュー」カテゴリに「タブレット」と「ノートPC」のサブカテゴリがあれば、階層構造が存在することになります。
てすが、この場合と、タブレットの記事それぞれに「ガジェットレビュー, タブレット」、ノートPCの記事のそれぞれに「ガジェットレビュー, ノートPC」のタグが付いている場合の分類の情報量は基本的には等価です。
「基本的に等価」というのは、タグの場合はタグ自信に階層の位置の情報がないため、例えば「ガジェットレビュー」の中の「タブレット」や「ノートPC」といった一つ下の階層のタグだけをリストアップすることができないということです。ですが、これは正に「サイト全体の見取り図」を示すために必要なことであり、こういうことをしたいときにカテゴリを使うべきです。
じゃあタグだけを使って「ガジェットレビュー」のサブカテゴリを表示したい時はどうすればいいのかというと、タグを頻度順に並べればいいのです。そうすると、ガジェットレビューのサブカテゴリを見ようとしたときに、
のように表示されることになるでしょう。これではわかりづらいので、次のように表示するといいでしょう。
これで十分目的は果たせますし、むしろiPad miniの情報を見たい人などにとってはこっちの方が有益でしょう。
つまり、階層の上位性がタグの出現頻度に比例するため、タグに階層の位置情報を付けなくても、意図した階層の位置情報が取得できるということです。
まとめ
タグの役割は利用者が記事を見つけやすくすることで、カテゴリの役割はサイト全体の見取り図を示すことです。
カテゴリが大分類、タグが小分類という気はしますが、厳密にそれぞれの役割に従った方が、より利用者にとって便利なサイトになるでしょう。
というわけで、私のホームページではカテゴリを極力使わないようにしたいと思います。具体的にはパン屑リスト以外の場所では使わなくて済むようにできればいいと考えています。
Google時代における「リンク集」の存在意義
私はある趣味に関するホームページを作ってるのですが、その分野の「リンク集」をホームページに置くべきかどうかで迷いました。ホームページ探しはGoogleなどでできるのだからリンク集など使われないのではないかと思ったのです。
10~20年前はホームページ、特に個人ホームページには必ず「リンク集」があり、割と利用していたものです。また、その頃は今のようなロボットの登録による検索エンジンは少なく、Yahoo!を代表とする手動登録のディレクトリ型の検索エンジンが主流でした。こういったディレクトリ型の検索エンジンも、大規模なリンク集と言っていいでしょう。
ですが最近は個人ページのリンク集もディレクトリ型の検索エンジンもあまり見かけなくなりました。作られてはいるのかもしれませんが、利用することは確実に減っていると思います。この主な原因がグーグルを代表とするロボット型検索エンジンの台頭によることは誰もが認めるところでしょう。
では現在は旧態依然とした「リンク集」の存在意義は無いのでしょうか? この記事ではその問題について考えたいと思います。
Googleの優れた点
リンク集もGoogleなどのロボット型検索エンジンもその役目は利用者を目的のページに案内することであり、道案内がそれらの役割だということができます。道案内としての優劣を決めるのは次のようなものでしょう。
- 目的のページにたどり着く早さ
- リンク先の質の高さ
- 網羅性
- 情報の鮮度
それぞさの項目についてリンク集とGoogleを比較してみます。
目的のページにたどり着く早さ
例えばある本を買う場合を考えてみましょう。リンク集を活用する場合は、そのリンク集から書店のサイトにアクセスし、そこから検索なり特定のカテゴリのページを開いていくなどして目的の本のページに行きます。Googleが登場する前はこのような方法が普通でした。
しかし現在ではブラウザの検索ボックスに本のタイトルを入力すれば一発でその本のサイトが表示されます。
ものを買う場合以外でも、Googleなどを利用した方が早い場合がほとんどでしょう。
このように目的のページにたどり着く早さはGoogleなどの圧勝です。
リンク先の質の高さ
リンク集は人手によって作られているため、制作者によってリンク先の質の確保がされていることが多いです。
これはリンク集の大きなメリットのようですが、Googleもアルゴリズムによって質の高いリンク先を上位表示させるようになっており、みなさん実感していると思いますが、実際質の高いサイトが上位表示されています。この上位表示のアルゴリズムは私の実感ではリンク集に勝るとも劣らない精度だと思います。
また、リンク集は制作者に信頼が置けない場合にリンク先の質の高さが疑わしいことがありますが、Googleなどの場合は一意のアルゴリズムで決定されているため常に質の高いサイトが上位表示されます。
リンク先の質の高さにおいてもグーグルが一歩勝っていると言えるでしょう。
網羅性
網羅性とは有益なホームページが漏れることなくリストアップされているかどうかということです。
もちろん単純な数においてはGoogleが圧倒的ですが、有益なホームページの漏れがあるかという点においてもGoogleはかなり優秀です。Googleはアルゴリズムで決定された有益なホームページから順に表示するという方法をとっているため、上位から見ていく限りより有益なサイトを見落とすことはありません。
リンク集は人手の登録のため有益なページが漏れている可能性はどうしても存在します。漏れていなくても漏れているのではないかという心配はぬぐえません。実際に網羅性があり、作者に信頼性のあるリンク集ならそういった問題はありませんが、この広大で変化の速いインターネットで網羅性を維持するのは難しいでしょう。
基本的には網羅性においてもGoogleなどがリンク集より優れているといえます。
Googleの欠点
ではリンク集に存在意義はないかというと、そうでもないように思えます。
Googleの検索結果はアルゴリズムによって作られたものです。機械は人の気持ちを読むことができません。それに対してリンク集は利用者の気持ちを考えて作成することができます。その結果、リンク集では利用者の求めるページを示せるが、Googleではそれができないといったケースがでてきます。
つまり、Googleが検索結果を決めるための判断材料は基本的に利用者の入力したキーワードしかありません。もちろんそのキーワードを含むサイトだけでなく、関連の深いサイトを表示するということをGoogleはやっているわけですが、それでも利用者がキーワードを入力した際に求めているものを完全に把握することは不可能だということです。
具体例を挙げてみましょう。例えば私が料理が苦手で、キャベツの千切りがうまくいかなくて困っていたとします。そこで私は「キャベツ 千切り 方法」で検索します。すると包丁でキャベツの千切りの方法を解説したサイトのリストが現れるわけですが、そこに私にとって最も有益な情報は含まれていません。なぜかというと当面の問題のベストな解決方は「ピーラーを使う」ことだったからです。
この点もし気の利いた料理情報リンク集の制作者ならば「キャベツの千切り方法のリンク集」を作る際に「このページを見る人にピーラーの使い方を教えてあげたら役に立つだろう」と考え、そのリンク集にピーラー情報を追加するということは大いにあり得ます。もしそうなっていれば、私はGoogleを使うよりそのサイトから情報を探した方がよかったわけです。
また、例えば私がパソコンで作曲をしようと考え、パソコンに繋ぐ楽器のキーボードの情報を得ようと「パソコン キーボード」で検索したとします。もちろん文字を入力する方のキーボードばっかり出てきて、「パソコン 楽器 キーボード」で検索するなど四苦八苦するわけですが、もし私が作曲情報のホームページにアクセスして、キーボード情報のリンク集を見たならこのような問題は起きません。
こういったケースは誰もが経験していると思います。
結局グーグルに見えるのは検索ワードだけのため、それ以外の利用者の情報はそれがいくら傍目に自明なことであっても考慮に入れることができないわけです。例の中で示したようにリンク集はそれができるわけで、この点ではリンク集の方が優れているといえます。
秀丸エディタで快適にWordPressの記事を編集する方法を考える
WordPressに限らずブラウザ上の投稿画面が使いづらいので、ブログの記事の執筆を秀丸などのテキストエディタでHTMLを書いて行う人も多いと思います。
また、ブログ公開前に記事を書き溜めておく場合、テキストファイルで保存する必要があるでしょう。WordPress上で非公開にしておくこともできますが、ちょっとした修正をしたいときにわざわざ管理画面で記事を編集するのは面倒です。そもそもWordPressインストール前のこともあるでしょう。
この話を聞いて私にWindows Live Writerのようなブログエディタを勧める人もいるでしょう。これなら確かにばブラウザの投稿画面を使わず、さらにローカルに保存しておくこともできそうです。
しかし文字装飾を活用した文章を書くのでなければ、ブログの記事のテキストには見出し、段落、リストなどの少数の論理構造の付加しか必要ではありません。WYSWYGなエディタは必要なく、機能過剰です。そればかりかWYSWYGではタグによる論理構造が見えないため、論理的に間違ったHTMLを書いてしまう危険があります(例えば、見出しタグを使うべき所で別のタグで単に文字サイズを大きくしてしまうなど)。
論理的に間違ったHTMLはグーグルなどのクローラーと相性が悪いだけでなく、サイト作成者の健康にもよくありません。
というわけで、やはりテキストエディタでHTMLを書くのがいいわけです。
ですがこの方法の問題点として、いちいちタグを入力するのが結構な手間になるというのがあります。
HTMLエディタを利用するという手もあるのですが、先ほども言ったように少数の論理構造を表すタグしか使わないのには大げさすぎるというのと、使い慣れたエディタでないという点で問題です。
そうすると秀丸などのマクロでタグを入力すればいいわけで、実際に私はそうやってきたのですが、もうちょっと楽に記事作成をできないかと思うようになりました。
何が不満かというと、例えば全ての段落を段落タグで囲うのが面倒だったり、定義付きリストのHTMLが複雑で見辛かったりすることです(表作成に関してはエクセルシートをHTMLテーブルに変換しちゃう君 (ββ)で満足しています)。
じゃあやっぱWYSWYGなエディタがいいんじゃないの? って意見ももっともですが、嫌なので別の道を探します。そこでもっと簡単なマークアップ言語を作って、それで記述してマクロでhtml変換すればいいんじゃないか? と考えました。
そこで思い出したのがはてな記法で、これで記述してhtmlに変換すればいいのではないか、と考えて検索していたところ、そのものずばりのWordPressのはてな記法プラグイン「WP Hatena Notation」というものが見つかりました。
これでテキストエディタ上でははてな記法で疑似WYSWYGに編集し、そのままWordPressに投稿することができます。
さらに、もっと便利に秀丸ではてな記法を使いたいと思い検索してみたところ、次のようなものが見つかりました。
さらに記事ひとつ書くごとにファイルに保存するのは面倒なので、階層付きテキスト形式を利用し、複数の記事をカテゴリ分けして一つのテキストファイルに保存することにしました。記事間の推移や新記事の作成がスムーズに行えて大変便利です。
これで秀丸エディタでのWordPress記事編集はだいぶ快適になりました。
とはいえ記ブラウザでプレビューできないとか、記事ごとのコピーの手間がかかるとかの問題がありますが、その解決はまた次の機会に。
RSSフィードに著作権はあるのか?
:ホームページを作っていて、自分の作るサイト内にある分野のブログの新着記事リストを表示したいと思いました。
で、参考にするために似たようなリストが無いかを探してみたところ、日本ブログ村のカテゴリの新着記事リストが自分の作りたいものに近いと思いました。
そこで思いました、この新着記事リストのRSSを元にしリストを自分のサイト内に表示したら、自分の思った通りのものができるし、さらにサイト追加などの手間がかからず楽なんじゃないか、と。
でもこのRSSに含まれるフィードのリストは日本ブログ村が手間をかけて集めたものな訳で、それを勝手に使われてしまったら日本ブログ村にとって面白いものではないはずです。極端な話、日本ブログ村のRSSを利用して巨大なブログ新着記事サイトを作ることだってできてしまいます。
しかし、世の中にはアンテナサイトなるものが存在し、例えば2chのまとめサイトのRSSの記事リストを勝手に利用して自分のサイトの記事として表示しています。記事の選択はまとめサイトが手間をかけて行ったものなわけで、そのリストを勝手に使われた場合、杓子定規に考えればまとめサイトの管理人にとって面白くないはずてす。
結局他人のRSSを元にした情報を勝手に公開するのはかまわないのでしょうか?
法律的に問題になるのは、RSSフィードが著作物かということになります。そして制作物が著作物とされるためにはそれに独創性がなければいけません。RSSフィードに独創性はあるのでしょうか?
記事タイトルや記事概要等の情報はもちろんRSSフィード作成者の著作物にはなり得ません。また、「新着記事だけを選択していること」についても誰にでも可能なことなので独創性があるとは言えません。
というわけで、RSSフィードにおける独創性のあり得る部分はフィードのリストということになります。フィードのリストとはすなわちブログのURLのリストと等価ですので、問題はブログのURLのリストに独創性があるかということになります。
この問題についてとほほの著作権入門に次のような記載があります。
■単なるデータであればコピーしてもよいか?
いいえ。電話帳やリンク集などの「データ」は著作物にはならないんじゃないかという議論がありましたが、「素材の選択又は配列によって創作性を有するもの」や、「情報の選択又は体系的な構成によって創作性を有するもの」などは著作権の対象になります。
日本ブログ村のURLリストは日本ブログ村が集客やサイト審査、カテゴリ分けなどの手間をかけて作ったもののため、明らかに「情報の選択や体系的な構成によって創造性を有」していますね。
というわけでそのURLリストを利用したRSSフィードも、勝手に利用しては著作権侵害になるということになります。
じゃ、2chまとめのアンテナサイトはどうなの? って話になりますが、2chのまとめサイトの記事リストも、まとめサイトの管理人が手間をかけて記事を選んでいるのだから、「情報の選択や体系的な構成によって創造性を有する」ことになると思います。だからまとめサイトのRSSフィード(の記事リスト)にも著作権はあるといっていいでしょう。
しかし著作権罪は親告罪なので当事者間が納得していれば問題にはなりません。2chまとめサイトはアンテナサイトからRSSを介してリンクをもらってぶっちゃけ儲けているため、アンテナサイトに感謝はすれど文句をいうことはありません。なので慣例的にオーケーになっているってとこでしょうね。
と、当ブログ最初の記事でした。こんな感じで今後もホームページ作成中に突き当たった問題の解決方法を書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
続きを書きました:RSSフィードとの利用と法律について - ウェ部。